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 1.トランスミッションとは?

自動車は速く走ったり、ゆっくり走ったり、登り坂やバック等、変化する道路状況に会わせてスムーズに走行する機能が必要になります。

その機能を果たすのが
「トランスミッション」です。
トランスミッションとは大小の歯車の組み合わせを変え、クルマに最適な駆動力を得る為の機構です。

トランスミッションはクルマの駆動力と速度を調整、制御する為に無くてはならないモノなのです。
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 2.トランスミッションの働き

さらに、トランスミッションがどのような働きをするのかご説明しましょう。

自動車は発進時、登坂時、重加重時などには大きな駆動力を必要とし、高速走行時には駆動力は小さくて済みますが高いタイヤの回転数が必要となります。

変速機付の自転車を考えてみましょう。
ギヤを低速にするとたくさん漕いでも遅い反面、ペダルが軽くなり坂道を登るのが楽になります。
逆にギヤを高速にするとペダルが重くなる反面、少し漕ぐだけで速く走れる様になります。

これはギヤ(歯車)の歯数の比率を変えることにより漕ぐ力を走る為の最適な力に置換えているのです。
自動車でもこれと同じ事をしていて、エンジンの力が「ペダルを漕ぐ力」であり変速機が「トランスミッション」なのです。
 

 それではもう少し自動車の走る力と照らし合わせて考えてみましょう。

先に述べた通り自動車は発信時、登坂時、重加重などには大きな駆動力を必要とし、高速走行時には駆動力は小さくて済みます。

このようなあらゆる走行状態を満足させる事はエンジンのみでは不可能です。

それは左の図@のように自動車が効率良く走るために求められる特性(青線)と実際にエンジンが発する特性(赤線)には違いがあるからです。
そこで、図Aのようにエンジンのチカラをトランスミッションのそれぞれのギヤに振り分け(黄線)ることにより、駆動力と車速のバランスを保ち、効率良くクルマが走ることが可能となるのです。
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3. ギヤの役割

それではギヤの比率について考えてみましょう。
ギヤの比率を変えると「回転数」と「駆動力」が変わります。
「回転数」はエンジン側のギヤが1周するとタイヤ側のギヤが何周するのか?「駆動力」はタイヤ側のギヤを回すのにどれだけの力が必要か?ということです。「駆動力」はテコの原理により変化します。

テコの原理では力点(力のくわわる場所)と支点(支えとなる場所)の距離が離れているほど少ない力で大きな力を発生させます。
ギヤに対しての力点は「ギヤの噛み合う場所」、支点は「タイヤ側ギヤの中心点」となります。

図Bから実際に見てみましょう。
低速ギヤ時はAが1周してもBは1/2周しかしませんが、少ない力でBを回すことが出来ます。
高速ギヤ時はAが1周するとCは2周できます。これは小さな力しか出ませんが少ないエンジンの回転でたくさんタイヤを回すことが出来るということです。

トランスミッションは以上のようにギヤの比率を最適に切り変えることにより、エンジンの回転を最適な駆動力と回転数に置き換えタイヤに伝えることが出来るのです。
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